子供がいない、ある夫婦がいました。

住居であるマンションと唯一の貯金の名義が夫名義で、妻は、いつか夫に、遺言書を書いて貰おうと思っていました。

ところが、夫は、遺言書を作成する前に、急に亡くなってしまいました。

　妻は、年金を受給していましたが、それだけでは生活することができず、夫名義の財産全てを相続しないと、今後の生活に困ってしまう状況でした。

　さらに、夫の兄弟は多く、さらに、兄弟の中で亡くなっている方については子供が代襲相続人となるため、妻の他に、全国各地に、相続人が１０人以上存在する事態となりました。

　途方に暮れた妻は、当事務所の弁護士に遺産分割協議を依頼しました。

その結果、幸いにも、他の相続人全ての了解を得ることができ、妻は、無事に、夫名義の財産の全てを相続することができました。

　なお、この場合、予め、夫に公正証書遺言を作成して貰っておけば、リスクもなく、スムーズに遺産を相続できたものと思われます。